号外! 「次世代規格戦争勃発か!? DVD-Audio vs SACD」
▼さて。明日はついに、浜崎あゆみが半年あまりの沈黙を破って(A BALLADSは無かったことにしてください(笑))ニューシングル「&」を発売します。しかし、明日はそれ以上にビッグなリリースがあるんです。それは、浜崎あゆみの「RAINBOW」が(「完全版RAINBOW」も加えて)DVD-Audioのフォーマットでリリースされるのです。何が「ビッグ」なのか。それは、avexが浜崎の曲をDVD-Audioでリリースすることで、「うちの採用する次世代フォーマットはDVD-Audioだぞ」と宣言したということにあります(こちらのリリース情報をご覧ください。ここで思いっきり「96kHz/24bitの次世代フォーマットに向けてリマスタリング」と、次世代宣言をしていたりします)。しかし、これを受けてか受けないか、9月初旬にソニーが元ちとせのアルバムをSACDとCDのハイブリッドでリリースすることを発表したのです(こちらをご覧ください。元ちとせ以外のアーティストのリリースも予定されています)。これは一体どういうことなのでしょうか?
▼SACDとは、ソニーとフィリップスという、CDの規格を生み出したコンビが開発した新規格であるため、Sonyミュージック側も次世代規格をSACDに決定したということが考えられると思います。一方avexはなぜDVD-Audioを選択したのか? 事実はこちらの方でまだつかめていませんが、DVD-Audioの方が発売されているハードの数や種類が多いからなのではないかということが考えられます。SACDプレーヤーのほとんどがSonyかONKYOであるのに対し(しかもどのプレーヤーも重厚感があります)、DVD-Audioの方は実に多種多様で、パソコンのサウンドカード「Sound Blaster」で有名なクリエイティブ社が賛同していたり、ポータブルタイプが発売されていたり、カーオーディオタイプのものもあったりします。SACDは「リビングルームでくつろぎながら、ソファーに腰掛け構えて聴く」ような印象を与えているのに対し、DVD-Audioの方は「どこへでも持ち出せて楽しめる」ような印象を与えています。
▼ここで、各規格の対比表を作ってみました。どちらも高音質であり、どっちが次世代になってもおかしく無いと思います。が、いろんなスタイルで聴くことを想定したDVD-Audioの方が若干有利なのではないでしょうか。
DVD-Audio | SACD | CD-DA(比較) | |
ディスクのサイズ | 12cm | 12cm | 12cm |
サンプリング周波数 (一秒にサンプリングした回数) |
44.1kHz、48kHz、88.2kHz、 96kHz、192.1kHz |
2822.4kHz
|
44.1kHz |
ビット数 (サンプルをデジタル化した数) |
16bit、20bit、24bit |
1bit
|
16bit |
オーディオコーディング (音の記録方法) |
リニアPCM | DSD | リニアPCM |
チャンネル (いくつのスピーカーまで対応しているか (でいいのだろうか…)) |
2ch、4ch、4.1ch、 5ch、5.1ch、6ch |
2ch, 3ch, 3.1ch, 4ch, 4.1ch, 5ch, 5.1ch |
2ch |
特典 (オーディオトラック以外のオマケ) |
・マルチチャンネル ・静止画、動画収録可能 ・DVDビデオとのハイブリッド が可能 (専用プレーヤー無しでもDVDプレ ーヤーで楽しめる) ・DVDビデオ同様、目次やテ キストがつけられる |
・マルチチャンネル ・テキスト、CD-EXTRA 等のエキストラデータ層あり ・CD−DAとのハイブリッド が可能 (専用プレーヤー無しでもCDプ レーヤーで楽しめる) |
・テキスト、CD-EXTRA 等のエキストラデータ層あり |
(その他詳しいデータについては各オフィシャルサイトを参照のこと)
DVD-Audioは、DVDという規格の元にできあがったもので、「12センチの円盤の中にどれだけ劣化が起こりにくく効率のよい圧縮でデータを詰め込むか」という考えの下に出来ているのに対し、SACDはCDという規格の元に、音の記録方法そのものから見直してできあがったものです。それぞれの規格にそれぞれの性格が現れているのではないでしょうか。
▼とはいえ、気になるのはやはりソフトとハードそれぞれの値段でしょう。ソフトの方はDVD-Audioでリリースされる浜崎あゆみの「RAINBOW」が3990円(他のものはおおむね3500円台から)であるのに対し、CDとSACDのハイブリッドでリリースされる元ちとせのアルバムは3200円(限定版での値段。通常版は2913円)、完全SACDでリリースされた小澤征爾とウィーンフィルのニューイヤーコンサートが3300円(他のものはおおむね3200円台から)となっています。ソフトではSACDの方が300〜500円安いと言えるでしょう。
▼一方、ハードの値段はどちらも10万円台(またはそれ以上)が相場のようです。が、最近ではそれぞれ7万円台や5万円台のものも発売されていたり、最近ではDVD-AudioとSACDの両方に対応しているプレーヤー(なおかつ値段が5万円台というものがONKYOからリリースされました!)というものも出てきました。各レコード会社が本格的に次世代規格に乗り出したのも、ハードの値段が下がってきたことにあるといわれています。
▼さて、今年から本格的に次世代フォーマット戦争が始まろうとしています。はたして、数年後に生き残っている規格はどちらなのでしょうか?
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