第六回 「Can you Respect Their Music?」


▼さて、今月でちょうどavexがCCCDをリリースして一年になりました。一年前僕にとって、avexがCCCDを導入したことは驚きでした。なぜなら、当初CCCDを導入する会社は外資系のところからであろうという見方が強かったからです。avexは、貸しレコード屋からとんとん拍子に成長していった独立系のレコード会社で、東芝EMIやワーナーミュージックジャパンと違い、本部は日本にあります(現在は、バックストリートボーイズ等が所属しているJIVE Recordsや、SESやBoAの所属している韓国のSM Entertainmentと提携して、世界に勢力を広めつつありますが)。そのavexが、2002年の一月にどこよりも早くCCCD導入を宣言し、二ヵ月後にリリースを始めたのは衝撃的でした。


▼さて、CCCD導入一周年を記念して(という訳でもないが)、avexから「A Ballads」という、浜崎あゆみのバラードベストがリリースされました。また例のように、
CCCDのロゴは目立たぬように黒くなっていました(しかも透明シールです。これじゃあ目立ちませんよ!)。内容についてはまた、創作日記にでも書こうかと思いますが、ここでは、一年前と比べて消費者に対するCCCDに関する対応の変化を見ていきたいと思います。


▼変化があった点として、パソコン専用プレーヤーが起動する際、Windowsのレジストリに書き足すことへの対応が挙げられます。一番初めにCCCDがリリースされたとき、avexは「
あくまでもCD上で動作するようになっている」として、パソコン専用プレーヤーはレジストリを書き換えることを否定していました(オリジナルはこの記事です)。これはすぐに、「レジストリファイルに、このアプリケーション用の設定を書き足します」と訂正されましたが、パソコン再生用プレーヤーにはアンインストーラーは設けられていませんでした。一年後の今、「アンインストーラーをアドレス内にご案内しております」と、avexのCCCD特設サイト内でアンインストーラーの配布を行うようになりました。特に変化がなかったのは、未だに再生不都合が生じるプレーヤーを具体的に挙げないこと、専用プレーヤーがMacに対応していないこと、専用プレーヤーで再生される音源の音質が向上していないこと、が挙げられます。


▼一方、新たに加えられたものがありました。CCCDの説明書きの一番下に以下のような一文が加えられていました。
Respect Our Music CCCD(コピーコントロールCD)は、健全な音楽の創造サイクルを守るために採用されている技術です。(原文を忠実に再現しました)
というものです。健全な音楽サイクルとは、一体何なのでしょう? 著作権者でなく、レコード会社という一企業がそんなことを言っていると、「音楽」の代わりに「利益」を入れたくなるのは僕だけでしょうか?レコード会社というのはあくまでも、著作権者である以前に「レコードを売る」ことを業としている企業であるので、彼らが「著作権」を必死に訴えたって、消費者側からすれば「カネが惜しいからあんなこと言ってるんだろ?」という目でしか捉えることができません。各アーティストが「著作者」という自覚を持って、訴えていかなければいけないのです。上の標語だって、会社が勝手につけた標語に違いありません。
「私たちの音楽を敬え!」なんて命令形で上から訴えても意味が無いんじゃありませんか?依田会長??



                                                                                     つづく


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