第五回 「著作権の認識を広めるには?」


▼最近、不況のせいか、万引き事件が多くなってきてるようで、「万引きで警察に捕らえられた少年が逃亡して、電車に引かれて死亡した」なんてことも話題になりましたね。それに対して、少年に厳しくせめ立てた本屋の亭主が悪いと擁護する人も現れましたが、世間一般に「万引き=窃盗」という認識が薄いからこんなことになるんでしょうか?ハリウッドのどっかの男優さんも、役作りのためにスーパーで万引きしてきたなんて噂も流れているようですが。さて、なぜここで「窃盗(万引き)」の話題を出したのかというと、今回は世間一般の認識を変える方法を考えていきたいと思ったからです(ちょっと無理やりかしら?)。何に対する認識を変えるのか?それは「著作権」に対する認識です。


▼著作権とは何なのでしょうか?社団法人 著作権情報センターで調べてみると詳しく分かると思いますが、
著作権とは、知的所有権という、頭の中で考えたアイデアを保護するための権利の中のひとつに入っていて、文化的な創作物を保護の対象とするもののことをいうのだそうです。文芸(ダンスや劇など)、学術(論文や百科事典の編纂など)、美術(絵画や建築物など)、音楽(ご存知の通り)などのジャンルにおいて作られた「文化的な創作物=著作物」を保護するものです。同じ知的所有権でも、特許権は登録しなければ権利が発生しませんが、著作権は著作物が生み出された時点で発生するところに違いがあります。


▼とはいっても、いまいちピンとこないのが現実だと思います。だから、平気でコピーが蔓延するのではないのでしょうか?レコード会社は著作権云々を主張するのは結構ですが、それは日本語の分からない外国人に日本語で道案内をするのと同じ位に意味の無いことです。相手は全然理解していないのですから。外国人が自分から日本語を学ぶ努力も必要ですが、日本人が外国人に対して日本語を分かりやすく教えることが必要であるように、
レコード会社は著作権を主張するからには世間一般に対して、「著作権とは何か」を分かりやすく説明する義務があるのではないでしょうか(こういうの、アカウンタビリティと言うんでしたっけ?)。


▼じゃあ、どうやって説明すればいいのか?僕が提案するのは、「
著作者がひとつの作品を仕上げるまでの過程を、ドキュメントタッチで放送する」というものです。こうすることで、「この作品はあんなに悩んだ末に生まれたものなのか」と思ってもらえるかもしれません。前に雷波少年でサムシングエルスが部屋に缶詰になって曲を作る企画をやっていましたが、それに似た内容で(缶詰にする必要はありませんが)放送するのです。作曲や作詞、歌入れの過程がクリアーになって、場合によっては音楽家の「ゴーストライター説」が払拭されるというオプションつきです(笑)。見ている方もいつ発売されるのかわくわくするじゃないですか。avexやbeing(GIZA studioやVERMILLION Recordsなどののアーティストが所属する事務所です)は特に、深夜枠に番組を持っているわけですから、ただのCDの宣伝だけじゃなく、こういう企画をやってみてもいいんじゃないでしょうか?浜崎あゆみが詞を考えていたり、B'zが曲を作っている様子を流したら視聴率もうなぎのぼりです。きっと。


▼ともかく、
著作者の「生みの苦しみ」を見せることが、著作権の認識を広めるためにはもってこいの方法だと僕は考えます。CCCDをただ導入するだけでなく、こういった努力の積み重ねも必要じゃありませんか?
                                                                                     つづく


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