第二十九回 「オタク(ファン)に音楽売ったらぼろ儲け」

▼2ちゃんねるでP2P厨が「ここのサイトをP2Pが未来を担う内容に書き直せ」と言うような書き込みがされたようですが、名を名乗らず、ココにメールもよこさないような小物の意見なんていちいち聞いてられませんな。P2Pに関しては先回取り上げた通りなので(厨相手にむきになる必要も無いか…ちょっと反省、今回は「オタク(ファン)を使ってぼろ儲けする方法」を見てみようかと思います。

倉木麻衣の抱き枕が、ちゃんこ○田氏の手によるものではなく本家本元のGIZAから販売されているのはご存知でしょうか。「倉木麻衣の20歳を記念して」発売するってどうかと思うんですが… デビューの時は「アメリカで先行デビューした正統派(?)R&B歌手
(要は宇多田のパクリ)」だったのが、今ではモー娘。と変わらない、ただのいちアイドルになってしまってます。しかも抱き枕(エロゲーのキャラかよ)… 一方、同じレコード会社に所属している愛内里菜は、今年はシングル、アルバム、リカットにリミックス、プロモ集やライブ映像、アーティストブックなどの「リリースラッシュ(要は乱発)」を仕掛ける予定だそうで。こちらの方はますます浜崎化を進めようとしているわけですが、どっちにも共通して言える事は、「ファン層をターゲットに売っている」という点です。熱狂的なファンやオタクというのは、自分が気に入っているもののグッズを全部そろえたいという心理が働いているので、どれだけリリースを乱発してもお金を出してしまうのです。

▼昨年、SonyがZONEのシングルを使って「どの値段、どんなオプションをつけるとCDシングルが売れるのか」という実験を行いました。
@表題曲(+カラオケ)の2曲のみ・・・・・・525円
A表題曲+C/W(+それぞれのカラオケ)・・・・・・1050円
BAにプラスして豪華な特典つき・・・・・・1470円
さて、皆さんはどれが一番売れたと思いますか
(答えはこちらになります)? Bと@Aの間には売り上げに大きな差があります。この頃は「シングルを安くすれば売れる」と思われていたので、この結果はレコード会社にとって意外なものになったでしょう。

▼CDシングルの売り上げは下がる一方で、アルバムの売れ行きは安定しています。ここ数年のシングル乱発(&マキシ化による増額)によって、一般消費者はCDシングル市場を離れてしまったのですが、まだ市場には「ファン」という、売り上げにとって有力な人々が残っています。この現状を見れば、なぜBがズバ抜けた売り上げをしたのか理解できると思います。
今やCDシングルは「ファン必須のアイテム」的な存在となっていて、極端な話、倉木麻衣の抱き枕と同じ価値のものとなってしまったのです(要は、今のシングルチャートは「そのアーティストにどれだけのファンがいるか」という指標になっているということ)。 ・・・いくらシングルを安くしてもレンタルには勝てないのだから、レンタルを廃止しない限り一般消費者はシングル市場には戻ってこないでしょう。

▼「シングルのファングッズ化」は、もともとアイドルや声優だけにおこっている現象でしたが、近頃の不況によって娯楽に対する消費を抑えなければならなくなったこの時代、当然買うCDも相当の吟味をしなければならなくなったので、自分の興味あるアーティストのものしか買わなくなり、そのことが上の現象をJ-Pop全域に広まったのです。もしCDシングルで儲けたいのであれば、安くするのではなく、特典をたくさんつけて値段を上げて売るほうが確実なのではないでしょうか。にもかかわらず、売り上げ現象が「コピーのせい」としている方々は、「コピーコントロール」と称してCDにわざわざ傷をつけて販売しているのです。こんなことをしたら、ファングッズとしての価値は下がるでしょう。質が高いものでないと売れないのは当然です
(ちなみにGIZA、シングルの値段を安くするのはありがたいのですが、特典もつけず曲自体手抜きのことが多く質が低いのでそこをどうにかしてもらいたいですね)。世間はデフレといわれておりますが、シングルまでデフレの波に乗る必要は無いのです。音楽には、「ファン」や「音楽マニア」などといった、質の高さを求めている人が多いのです






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