第二回 「コピーコントロールCDは一種類じゃない!?」


▼CCCDであることが目で見てすぐに分かるように、ジャケットの表に例のあの赤いマークがついてますね(一部アーティストは、「デザインの都合上」などという言い訳で、レコード協会で「赤」と決めたものを黒くして、表示を目立たせないのもあります。例えば浜○あゆみとか、○崎あゆみとか、あとハマ(以下略))。一見して、どのCCCDも同じ規格であるように思えるのですが、実は現在、大きく分けて2種類のCCCD規格があるんです。しかも一方はパソコンに入れるとクラッシュするという、完璧なコピーガードが施されています(「MACを失神させる」として、アメリカで話題になったこともあります)。いったいどこで見分ければいいのでしょうか。実は、CDを買う上で重要なのは、CCCDのマークだけでなく、そのマークの下に書かれている注意書きを読むことも重要なんです。


▼大きく分けた2種のうち、もっともメジャーな方式は、イスラエルのミッドバーテック社の開発した、「CDS(Cactus Data Shield)」というもので、邦楽のCCCDのすべてがこれを採用しています。これは、CDのTOC(自分は、CDの目次と理解しています……何の略かは分かりませんが、CDの時間などが書き込まれている領域だそうです)にフェイクをかけて、読み取り側に混乱を生じさせることでコピーガードをするという技術だそうです。このTOCに罠が仕掛けられているがために、これを一生懸命解読しようとドライブ側が頑張って、その結果、
読み込みや吸出しに時間がかかったり、再生できないプレーヤーが出てきたりしているのです。この、「読み込みを一生懸命頑張っている」ことが、プレーヤーを破壊に追いやる要因になっているという説もありますが、実証されていないために今の段階では何ともいえません。しかし、この負荷が音質に大きな影響を与えているそうです。


▼CDSの場合、パソコンで再生することだけであれば可能であるので(専用の圧縮音源ですが)、注意書きには「
このCDはパソコンでコピーできません」と、パソコンでは再生のみ認められていることが表現されています。ソニーのレーベルゲートCDは、その圧縮音源をインターネットでの認証によってハードディスクに落とすことが可能であるため、「このCDの音源をパソコンで再生するには、インターネット接続が必要です」となっているのです(ソニーのレーベルゲートCDのコピーガード技術は、今のところこのCDSを採用していますが、より良いコピーガード技術が生まれたときはそれに乗り換えられるようになっているそうです)。


▼もう一方の「MACを失神させる」コピーコントロール技術は、Key2Audio方式といいます(ソニーが開発しました)。これは、(詳しい仕組みは分かりませんが)パソコンでの再生すら認めないようにしている一方、CDSよりもはるかに多くのプレーヤーで再生することができます。音質の変化も著しくありません。この方式の場合、「
このCDはパソコンでの再生・複製はできません」と表示されています。多くのプレーヤーで再生でき、音質の影響が少ない一方、音楽をパソコンで楽しむユーザーが多くなった今ではちょっと時代遅れな感があり、この方式はあまり採用されていません。ゾンバレコードが採用している(今のところ昨年発売されたニック・カーターのアルバムのみ)ほかは、セリーヌデュオンの昨年発売されたアルバムに採用されているくらいです。


▼これだけ多くの方式があるにもかかわらず、ぱっと見た目で区別が付けられないのはおかしいことだと思いませんか?CDでさえ、「書き込みができるもの」や「CDテキストがついているもの」とか「付録つき」とか、それぞれマークが違うのです(そういえば昔、8センチシングルを表すマークもあった気が……)。しかもCCCDはその決められた表示さえ破るものもいるんです(ハ……いい加減しつこいか)。
                                                                                     つづく

追記(8/29):Key2Audioの件ですが、最近の発表によるとKey2Audioの最新版はパソコンでの再生も対応するようになったそうです。しかし、当の開発者であるSonyは未だにCDS200を採用しています。これはどういうことなんでしょうか?


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