第十五回 「ガンダムSEEDで見る
『企業による音楽の使い捨ての現状』」

▼このページ、CDが売れないのを消費者のみに押し付けているレコード会社に見てもらいたいですね。人(消費者)には「私たちの音楽を大切にして」と言っておきながら、自分たち(レコード会社)でその音楽を大切にせず、消耗品にしているという現状が、とあるアニメのタイアップの現状をみると浮かび上がってくるのが分かると思います。今回は、TBS系で放映されている「機動戦士ガンダムSEED」のオープニングのタイアップに注目していこうかと思います。


▼ガンダムSEEDは昨年の秋にO.A.され、中高生からはそれなりの支持を得、古くからのガンダムマニアからは「史上最低(見ててつまんないし)」と非難されているという、(一応)ガンダムシリーズの最新作です。さてこのオープニングはというと、「T.M.Rの『インボーク』でしょ?」と思っていらっしゃってる方、「ビビアン・スーと元シャムシェイドのボーカルのユニットのやつでしょ?」と思っていらっしゃってる方、もう時代遅れですよ(笑)。2003年4月から、
またオープニングが替わるというのです。


これまでのガンダムシリーズでは、オープニングの変更は多くて2回であったため、各シリーズを代表する曲というものがあります(ガンダムファンならわかるはず)。初代は「翔べ!ガンダム」だし(オープニングの変更なし)、Zは「水の星……」は「Z・刻を越えて」だし、∀(ターンエー)だったら「ターンAターン」、……さて、「SEEDといえば」となると、見ている方は何を思い浮かべますか(僕は見ていないのでINVOKEくらいしか思い浮かびませんが)? 今のアニメではオープニングが替わるのは当たり前なのかもしれませんが、半年に一回が標準でしょう(エンディングはコロコロ代わるけどね)。しかしSEEDは、楽曲提供をしているSonyとの関係で(何故SEEDの時にはSonyが担当することになったのでしょう?今まではキングレコードがほぼ独占的にやってきていたのですが……)三ヶ月ごとにオープニングを替えるようになってしまったのです。なぜSonyはそのようなことをSEED側に強制(?)させているのか? それは、アニメの持つタイアップの強さが関係していると思われます。


▼かつては、アニメのタイアップはアーティストのイメージダウンになりかねないものでしたが、
今ではアニメのタイアップはドラマに次ぐ勢いで強いとされています。「るろうに剣心」のタイアップでヒットしたシャムシェイドや、「名探偵コナン」のタイアップで一時期ブレイクしていたルーマニア・モンテビデオなどの成功を見たレコード会社は、「音楽を宣伝する場」としてアニメのオープニングやエンディングを使うようになっていったのです。最近のアニメのオープニングやエンディングがコロコロ変わっているのはそのためです。@社は「ドラえもん」も「音楽を宣伝する場」としているようですね(唯一オープニングが替わっていないのは「サザエさん」くらいのものですか)。このようなことはBeing系のレコード会社で前から行われていたことではありますが、最近はさらに顕著になっているのではないかと思います。そのうち「サザエさん」のオープニングをhit○miやらY○kiあたりが歌うようになってしまうのでしょうか?


▼SEED以外にも、「音楽を宣伝する場」と化しているオープニングやエンディングは多くあります。
レコード会社は「長く愛される音楽」より「今売れる音楽」を作っているようですね。これで「Respect Our Music」なんて言っているんですからお笑いモノです。音楽を大切にしていないのはレコード会社も同じでは無いですか? 人から敬われない音楽を作っているほうにも責任があります。
                                                                                     つづく


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